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約束の山
4時前起床。誰もいない真っ暗なフロントに鍵を置いて宿舎を出る。
コンビニで買った弁当を駐車場で食べ、いざ出発。

昨夜は星空が広がっていたのに、明け方になると厚い雲が。
一昨年、降水確率10%以下に拘ったが故に、延期を重ねた末に結局中止となり、今年こそはと約束をしていたのに、果たせぬまま父は逝ってしまった。当時から絶対的なまでに晴れ男ぶりを自負していたのだし、強行していれば結果オーライだったかもしれないという後悔の念は、あの後も強くなるばかり。でもそれを実証するためにも、今日が快晴でなくてはならない。Iさんにも「今日がすっきりと晴れなければ、僕は晴れ男を返上します。いくら雨が降らなかろうが、曇り空でも、今日に限っては晴れなければ意味がありません」そう宣言していた。

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車を走らせ、前方に鳥海山がその姿を現す頃、雲は風に千切れ、普段は雲で隠れることが多い頂上片側部分も、きれいに見られるように。

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6時頃登山口に到着。比較的人が少ないはずの登山口なのに、駐車場はほぼ満車状態。それでもなんとかスペースを見つけ、昨日より重装備を身につけ、心もきっと引き締めて一歩踏み出す。
もちろん、背中のリュックには父の遺灰が。

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流れてくる雲は、刻一刻と表情を変えながら、影を作ったり、秋色の山とのコントラストを描いてみたり、気付けば一瞬で吹き飛んでしまったいたり、鳥海山の豊かな表情をいくつも見せてくれた。

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雲の彼方にてっぺんを覗かせるのは、昨日登った月山。

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鳥海山の見どころの一つ、残雪。
実はこの雪の床下は空洞になっている。

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すっかり紅葉しきっているのではなく、夏の緑も残しつつってところがいい。

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眼下に浮かぶ細かく千切れた雲の上と下では、空の色が違う。

090920_10.jpg
月山だってキツいじゃないかと思ったが、鳥海山の比ではなかった。その証拠に登山中盤からはほとんど口もきかず、黙々と次の一歩を踏み出すことに専念していた。
やっと頂上、と思ったところからが大変で、一歩踏み外せば転落死という恐怖の岩場を、足が震えそうになるのを必死に堪えながら、それでもやっぱり腰が引けてしまいつつも、それこそ死んだ気になって気力を振り絞ってなんとか登頂。

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5人でも充分狭い頂上に、20人近くの人がひしめき合っており、さらにここを目指して何十人もが長蛇の列をなしている。
バンジージャンプで解消したはずの高所恐怖症が、一時的に、以前よりも強く甦っている身としては、平然と立っているように見えるが、心の中では「狭いんだから、もうオマエら来んなーっ!!」と大声で叫んでいる。

写真を撮ってもらった後、背後から声がかかる。振り返ると、見てるだけで心臓の鼓動が3倍は早まるような断崖絶壁に立ったIさんが手招きしている。父の遺灰が入った小さな骨壷を、そのまま納められそうな絶好の場所を見つけたという。確かに、そんなところには誰も足を踏み入れないだろうし、その岩場に空いた穴の奥底に手を入れようとする人間はきっといないだろう。
気持ちを奮い立たせてIさんのもとに歩みより、父の遺灰をその場所へ。骨壷を納め、Iさんと二人合掌。
どうだい、親父。最高の景色だろ。

090920_12.jpg
がくがくになった足もなんとか最後までもちこたえ、15時30分に無事下山。
帰りに父と宿泊する予定だった宿泊施設「鳥海山荘」の温泉に入り、疲れを癒す。

一人じゃとても登れなかった鳥海山。生きていれば78歳の父でも登れただろうか。いや、きっと登れたんだろうな。Iさんがどれほど誘っても、この山だけは息子と登るといってきかなかった鳥海山。死ぬ間際、他の誰の何という励ましの言葉より、「一緒に鳥海山に登るんだろ」という一言に生きる気力を見出していた。果たせないままの約束を、果たしたことにはならないけれど、少しだけ気持ちが楽になった気がしなくもない。つまりはそれが自己満足でしかないことはよく分かっている。でもそれでも、これをクリアせずして先に進めないことは分かっていたから、登ってよかったなと心から思う。
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(非公開コメント受付中)

to toshiさん
ありがとうございます☆

お互い、次のステップに向かわなきゃですね。

がんばりまっしょい!
お疲れ様(^^♪
自己満足なんかじゃないよ!

天国の親父さんもきっと喜んでるよ。

さぁ、クリアした今、次なるステップアップだね(^^)

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ryuu

Author:ryuu
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