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くまでーとわんわん
明日〆切の原稿を珍しく前日に仕上げ、渋谷の本局へ寄ってから目黒の「café Miyama」へ。そして、一の酉に偶然通りがかった大鳥神社へ。この年になるまで、ろくに知識さえ持たなかった酉の市だが、今年は何かと縁があって、本日三の酉でついに熊手購入にまで至る。縁起物なんて全く興味がなかったのに、日本古来の風習に少しは興味が持てるようになったのは、これも成長の一端なのかしら。それにしても、ラストチャンスの土曜日の夜ということもあってか、一の酉とは段違いの混みよう。入場制限までかかっていた。
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初心者なので、お手頃価格の熊手を購入。これがきっかけで運気開けるといいのだけど。来年、より豪華な熊手を積極的に買いたくなるほどのご利益がありますように。
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川沿いを中目黒方面に歩いて、桜の季節に訪れた思い出の店「椀々」へ。店員さんは変わっても「シーハイ」で通じるシークワサー・ハイで乾杯し、美味絶品の食事を楽しみながら、当時を転換のきっかけに訪れた、怒涛の日々を振り返る。折にふれ、節目となる大事な日にはきっと訪れたい素敵な店、「椀々」。ひっそりと、でも末永くいつまでも、ここにありますように。
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welcome back, masterpeace
100日間にも及ぶ小笠原での出稼ぎから、無事戻って来たばかりのマスピ土田くんと、今回が初来店となるtellも一緒に押上「スパイスカフェ」へ。東京から南へ1000キロ。約25時間の船旅で辿り着く小笠原父島。Tシャツは当たり前。今でも海で泳げなくはないという(実際帰る直前に当人は泳いだらしい)。でも住所的には東京都小笠原村。だから帰国でもなければ、帰京でもないのが不思議。

まだ少し日焼けのあとが残り、精悍さも増して逞しくなった彼が、独特の切り口で語る小笠原で見た景色、出逢った人、感じたことなど。現地から更新されたブログの画像や文面を見るたび、ここにいては決して味わうことのできない、貴重な体験をしている彼がとても羨ましかった。海から島に架かる虹の袂、満天の星空にやむことなく降り注ぐ流星、船を囲むイルカの群れ、そして世界大戦の爪痕。それら全てが、彼にどれほどの影響を与えたか計り知れない。言葉で語り尽せるものじゃないだろうし、何より彼には音楽という素晴らしい表現方法がある。現地で評判の高かったmasterpeaceのライブは、東京でこそその真価を発揮すべきだ。
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小笠原の海を感じられる素敵なお土産をもらった。でも一番楽しみなそれは、もう少しの間おあずけ。クリスマスの頃に、できるといいね。masterpeace凱旋ライブ。
キリクと魔女
久しぶりのジム。秋冬は毎月一本の投稿が目標になるので、通う余裕がない。週一も行けずに会費を払うのは勿体ないので、一旦退会することに。でも自主的にランニングと縄跳びは続けていくつもり。

ミッシェル・オスロ監督の『プリンス&プリンセス』が琴線に触れたので、『キリクと魔女』も借りてみた。これまた見事。映像や音楽の美しさもさることながら、物事の本質を見極めるための、シンプルだけど重要なことが何であるかを強烈に訴えかけてくる秀作。ラストには異論もあるようだが、個人的には慈愛に満ちた素晴らしい結末だと思う。
行き当たりばっ旅2008山陰篇最終日
4時半起床。外は真っ暗。しかも雨が降る中を、鳥取空港に向けて走る。予定よりも少し早めに到着したので、空港内でモーニングでもと思ったが、7時半の時点でまだ店は開いておらず。競馬ブログを更新しているtellの背後で、ビデオを回して時間を潰す。梅雨の屋久島も、滞在中はなんとか晴れて、帰京直前に雨が降り出したのだった。あのときは雨、というより嵐だったから、飛行機が欠航してしまったのだけど。

お昼前に羽田に着いて、到着ロビーまでの長い廊下を歩きながら、ビデオに向かって最後の締め。今回の感想や、これからもずっと続けていこうねという決意など。8年連続8回目を達成した「行き当たりばっ旅」。1年に1度、たかが旅行じゃないかと思うかもしれないけど、毎年途切れることなく、8年継続しているのは、すごいことだと思う。齢を重ねて、若干守りに入りつつある「ばっ旅」ではあるけど、国内にはまだまだ魅力的な場所があるし、いつかは海外篇だって。どちらかが死ぬまで、続けられるといいなと思う。
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一旦帰宅して、夕方頃に襲来してきた睡魔を振り払って、久しぶりに三宿の「ボエム」へ。まだ上京して間もない頃、毎週三軒茶屋に通っていた時期、よくこの店に食べに来た。全然変わってなくて、ちょっと嬉しかった。

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DVDを借りて帰り、ウィル・スミス主演の映画『アイ・アム・レジェンド』を観た。つまらなければ間違いなく寝るだろうなと思っていたが、なんとか耐えて、最後まで鑑賞。予告編を見て、面白いテーマだなと思って気にはなっていたのだが、見事に裏切られた。矛盾に満ちた、普通のアクション映画。
行き当たりばっ旅2008山陰篇二日目
5時半にアラームは鳴った。で、一度は起きてtellに声もかけた。「そろそろ起きないと松江が…」と言いながら、二度寝。朝食が始まる7時までに、松江城と市街散策の予定だったのに。

7時に再度起床。結局朝食までの予定はパスして、ゆっくりめのチェックアウト。本日の第一目的地「足立美術館」に向かう。二度寝効果か、昨日よりも身体は楽。

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足立美術館」は、足立全康が創設した5万坪にも及ぶ庭園美術館。米国の日本庭園誌によるランキングでは、6年連続ナンバーワンに輝いている。ガラス越しにしか見られないのは非常に残念だが、随所に紅葉が見られる均整の取れた庭園は、背景の山々と一体化して、見事に自然と融和している。ここからと線引きしない庭園こそが、一番贅沢な庭なのかもしれない。
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館内には、展示室もあって、絵画や掛け軸、陶芸品なども多く所蔵されている。が、個人的に魅かれる作品はほとんどなくて、絵の前で一度も立ち止まることなく順路を進む。ただ、特別展示室の「横山大観」だけは別。寂寥感募る朦朧とした水墨画の筆致は、冬の訪れを告げる木枯らしさながら。

次に訪れたのは、大国主命を祀り、神々が集う社「出雲大社」。全国の神々が出雲に出張っていなくなるため、10月は神無月と呼ばれるが、出雲は逆に神在月(かみありづき)と呼ぶらしい。本殿は国宝にも指定されているし、地元民はさぞや誇りに思っていることだろう。
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巨大な注連縄の下で参拝を済ませ、空腹を満たすために近くの食堂へ。観光客よりも、近隣住民を相手にしている個人経営のお店。とはいえ、せめて注文くらいは取りに来ていいと思うのだけど。後から入って来た客に習って、自らお台所まで行って「出雲そば」を直接オーダー。味は、シンプルだけど結構美味しかった。

駐車場に戻る途中で、気になっていた「日本ぜんざい学会壱号店」に入る。本当か嘘か知らないが、実は出雲が「ぜんざい発祥の地」なのだという。10月の「神在祭」という神事で振舞われた「神在(じんざい)餅」が訛って「ぜんざい」と呼ばれるようになったらしい。それにしても「ぜんざい学会」っていうネーミングはとても微妙。味はかなり薄味。甘党としては物足りない感じ。
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山陰道をさらに西に進み、ドラマ化・映画化された漫画『砂時計』で話題になった「仁摩サンドミュージアム」へ。ドラマも映画も見ていないが、漫画は読んでいて、物語の中に出てくる「一年計砂時計」を是非とも実際に見てみたかったのだ。
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建物は、ガラス張りの6つのピラミッド群でできており、お目当ての「一年計砂時計」は、タイムホールの中で宙吊りにされていた。ガラス職人によって精巧に作られたその砂時計は、「砂暦」とも呼ばれる世界最大のもの。全長5.2メートル、直径は最大で1メートル。異物を一切取り除いた鳴き砂1トンが、直径0.84ミリのノズルから、1秒間に0.032グラムずつ、1年かけて落ちる。圧力は完璧にコンピューター制御されており、時が狂うことはない。そして、毎年大晦日から元旦にかけて行われる「時の祭典」というカウントダウンパーティーで、選ばれしその年の年男が、大綱を引いて砂時計を回転させる。
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ホール内には、一年計砂時計の他にもたくさんの砂のオブジェ。砂時計にも使われている「鳴り砂」の音を確かめたり、砂の結晶を顕微鏡で覗いたり、世界各地の多種多様な砂の展示もあったりで、結構楽しめる。でも、客は少なかったな。てか、鳥取砂丘のすぐそばにあるもんだと思っていたよ。ここに来る直前まで。

昨年のtellの誕生日に世界遺産に指定された「石見銀山」は、仁摩サンドミュージアムからさほど遠くない。3時半頃に資料館に到着して、例によって何の下調べもしていないので、案内書で見所を聞く。坑道的なところを小一時間程度見て回ればいいだろうと考えていたのだが、案内人曰く「今からだと、場所を選んでギリギリかな」。代官所跡のある大森の町並みなど悠長に散策する時間などとてもないらしい。

案内人が薦めてくれたルートを辿るべく、資料館前からバスに乗って大森へ。まずは銀山で亡くなった人や、ご先祖様を供養するために作られた「五百羅漢」。岩山の下に3つの石窟。その2つに安置された計501体の羅漢像は、一体一体とても表情豊かで、悲しみよりも、くすりと笑いを誘うような顔をしている。ジャッキで支えられた岩山の下で、五百の羅漢が楽しそうに笑う。奇妙だけど、心が穏やかになるひとときだった。
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バス停のすぐそばに、レンタサイクル屋があった。昨日、天橋立の松並木を延々歩いた記憶が鮮明に蘇る。「観光地のレンタサイクル屋は、理由もなくそこにあるのではない」という教訓を、今こそ活かすときだ。同じことを思ったtellと、ニヤリと顔を見合わせる。が、こんなときに限って、自転車が1台しか残っていない。

「2ケツしちゃったらどうっすか」そう言ってくれたのは、店を任されていた高校生くらいの男子二人。携帯をいじりながら、「行きは上りで辛いけど、帰りはもう楽なんてもんじゃないっすよ。もし誰かに注意されたら、店の金髪が許可したって言ってくれていいっすから」なんて逞しい申し出。そこまで言ってくれるならと、借りた自転車に2ケツで走り出したが、緩い坂道とはいえ、2ケツはかなりキツい。
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息を切らせながら自転車で「龍源寺間歩」を目指すも、工事中のため途中からは徒歩。山間をゆっくり歩き始めた頃には日も傾き始め、汗も引いて、少し肌寒くなってきた。ダウン1枚で大丈夫だろうかと案じた今回の「ばっ旅」だったが、今日まで一度もダウンを着る機会がなかった。この時くらいかな、ダウン着てくればよかったと思ったのは。車に置いて来ちゃったから、結局着なかったんだけど。
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入口に到着したのは、もう結構薄暗くなってから。「間歩」とは、鉱山の坑道のこと。600ほどもある石見銀山の間歩の中で、一般公開されているのは「500」という間歩番号のついたこの「龍源寺間歩」だけ。坑道に入ると、低い天井にはノミの跡が残り、壁面には水抜き坑があちこち蟻の巣のように。薄明かりの中、酸素を確保し、水を汲み出し、鉱脈に沿って壁と命を削った銀山の人々。五百の羅漢像が、笑っていてくれてよかったと思わずにはいられなかった。

一漕ぎもしないで快適に山を下り、男子二人に礼を言って自転車を返す。バスで石見銀山資料館に戻り、車で本日最後の目的地「玉造温泉」に向かう。「枕草子」にも登場する玉造温泉は、ガイドによっては日本最古の歴史を持つと謳っているものもあるが、道後温泉を忘れちゃいけない。なんてったって、道後温泉は聖徳太子さん入ってますから。

夜の温泉郷はまた風情があっていい。城崎や仁摩で柳を見たこともあって、夕飯は「どじょう料理」を出す居酒屋へ。個人経営の小さな店だったが、どじょう丼の味は最高だった。
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温泉宿の外湯があればベターだったが、玉造温泉の立ち寄り湯は「ゆ~ゆ」しかないみたい。スーパー銭湯とさほど変わりのない娯楽施設だったが、玉造の湯で旅の疲れを癒せるなら文句は言うまい。そんな元気もないし。

北海道、山梨、富士山、屋久島、四国、宮城、そして山陰。「ばっ旅」には温泉がつきものだから、tellとの裸の付き合いも八年目になるわけだけど、引き締めないとマズいね、お互い。ま、それはいいとして。裸の付き合いって、まさに身も心もって感じで、何故かぶっちゃけトークに花が咲く。普段だとなかなか話題に上らない過去の恋愛話や、家族のこと、将来のこと。どちらかと言うと、それらのダークな面にスポットが当たる。そんな話が年に一度はできるという点でも、「ばっ旅」は二人にとって貴重なのだ。

当初の予定では今夜のうちに鳥取空港近辺まで戻るはずだったが、宿のアテもなく、疲れた身体で今から山陰道を2時間半も走る気には到底なれず、結局昨夜と同じ松江のホテルに宿泊することに。折角松江に戻るのならと、松江城に立ち寄ってみる。が、ライトアップもされず、二の門から先には進めない。一箇所だけ、暗闇の中に天守閣を垣間見える場所があって、今回はもうそれで満足するしかないかなと。

全旅程を終えた途端、待ってましたと言わんばかりに雨が降り始める。明朝は、まだ暗いうちから雨の中を鳥取まで帰らなければ。今回のエアチケットは変更がきかないから、明日は絶対寝過ごすわけにいかない。パーフェクトにパッキングを済ませて、今夜は早々に寝よう。
行き当たりばっ旅2008山陰篇初日
4時過ぎに起きて準備を整え、まだ暗いうちにタクシーに乗り込む。初年度からずっと続けているビデオを回しながら。「おやすみ」も「おはよう」も言えないまま、ann姫とはまたしばしのお別れ。

羽田空港に到着する頃には日も昇り始め、窓からは眩しいほどの日差しが。今日明日は、山陰地方も晴れの予報。晴れ男万歳。
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0650羽田発の便で、1時間半ほどのフライト。途中見えた、冠雪の富士山に感動。本当は窓際じゃなかったのだけど、他はほぼ満席なのに、真後ろの席2列が何故か空席だったので、客室乗務員に申告して移動した直後だった。一人一列を占拠して、優雅に富士を見下ろす。
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鳥取空港に着いて、レンタカー屋の営業所まで移動。手続きを済ませて、最初の目的地「天橋立」をナビにセット。初っ端ハンドルを握るのはtell。さぁ、いよいよ出発。ということで、まずはナビを見ながら営業所の周りをぐるりと一周。一周?何故に、振り出しに戻るわけ?左折して、また左折して、もう一度左折したところで、眼前には「左折以外進行禁止」の標識。よく見ると、ナビの矢印とは逆方向に進行していたらしい。出発、しないつもり?

山陰といえば、鳥取・島根。あと山口もそう。「天橋立」も日本海側にあるのだけど、実は京都府。鳥取からは兵庫県を跨いで結構遠い。コンビニを見つけるのも一苦労の山道をひた走り、到着したのはお昼前。

「天橋立」といえば、言わずと知れた「日本三景」の一。決して意図したわけではないが、昨年の「ばっ旅・宮城篇」で訪れた「松島」から二年連続。残るは「宮島」のみだが、一昨年の「四国篇」で行っておくべきだった。そうすれば3年連続で一気に制覇できたのに。まさかこういう流れになるとは。こういう計画性のなさも、「ばっ旅」だからこそなんだけど。

まずは「三人寄らば~」の諺で有名な「文殊堂」がある「智恩寺」を参拝。近くに船着場があって、対岸まで乗れるようだったが、見た感じさほど遠くない。この距離なら汽船に乗るまでもあるまいと一瞥だけして通過、近くにあったレンタサイクル屋もスルーして、「股のぞき」をすべく、「傘松公園」を目指して松並木を歩き始める。
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事前に購入した「まっぷる山陰」に、京都府の天橋立の情報が載っているはずもなく、駐車場でもらった案内図だけを頼りに、白砂青松を絵に描いたような並木道をせっせと歩く。空気が美味しいだとか、松島の雰囲気に少し似ているだとか、余裕をかましていたのは最初だけ。行けども行けども、松並木は終わらない。すいすいと自転車で走る観光客に何人も追い抜かれ、旅の序盤にしてへとへとになった頃、案内図に「一里塚」という表記を発見。どうやら船着場から見えたのは、目指すべき対岸ではなく、松並木の砂嘴が折れ曲がった箇所だったらしい。
一里ということは、少なくとも4キロ以上。船で渡っても12分はかかる道程らしい。時間も体力も節約しなきゃいけない状況だから、分かっていればレンタサイクル屋の前を素通りしたはずがないのだけど。「後の祭り」という言葉と、「行き当たりばっ旅」は密接な関係があるらしい。

1時間ほどもかけてようやく松並木を渡り終え、リフトに乗って傘松公園へ。海抜130メートルの高さから天橋立を見下ろして、まず最初に感動したのは、その美しさではなく、歩いて来た道のりの長さだった。他の観光客が、「きれいだねー」と言ってる中、二人が発した言葉は、「遠っ!」。
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展望台の上で背を向けて立ち、股の間から天橋立を望むのが「股のぞき」。快晴の空と、穏やかな宮津湾の海が逆転して、まさに天に架かる浮き橋のように見える天橋立。なるほど。でも海上を船が渡っているから、微妙に…。
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他にも諸々見所はあるらしいのだけど、「股のぞき」だけ済ませてリフトで下山。復路のみのレンタサイクルはやっていないとのことだったので、帰りは仕方なく船で湾を渡る。デッキの上で食べた黒豆ソフトが美味だった。
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次に目指したのは、志賀直哉『城の崎にて』で有名な「城崎温泉」。因みに、城崎は兵庫県豊岡市。駅前は蟹で真っ赤だという噂もあったが、時期的なものか不況が原因か、そんな様相は全くなく。

折角城崎まで来たものの、のんびり外湯めぐりをするほど時間に余裕はなく、歴史的文学作品の舞台となった町を散策する程度に。円山川の支流大谿川沿いに広がる情緒ある町並み。川にかかる橋も、柳の並木も、非常に趣き深い。
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せめて足湯くらいはということになって、「一の湯」の足湯場へ。靴下を脱いで、裾を捲って、年配の方々に混ざって足を入れる。若干ぬるかったけど、天橋立の松並木を頑張って歩いた足を癒すには充分。
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城崎温泉を後にして向かったのは、山陰観光地の代名詞とも言うべき「鳥取砂丘」。砂丘に沈む夕陽を見ようと、日本海沿いの道を西進。

沿岸道路というのは、「ほにゃららライン」なんて名前がついて、スピードの出せる道というイメージだったけど、ここは全然違った。鳥取も島根も、海から中国山地までがとても近くて、海沿いの道はすなわち山沿いの道なのだ。「七峠八坂」と呼ばれるほどの険しい道程は、その名の通り、一つ峠を越えても、すぐまた次の峠が待っている。走っても走っても、ナビに表示された砂丘までの距離は、一向に縮まらない。日没の時は、刻一刻と迫るというのに。

砂丘までもう少しというところで、急に視界が開けた。目の前には、懸命に重力に耐えている真っ赤な太陽。「待ってくれ!」と叫びながら、アクセルを踏み込む。

17時前、駐車場に到着。ビデオとカメラだけ持って車を降り、砂丘への階段をダッシュで駆け上がる。陽は、まさに落日の瞬間を迎えていた。背後でビデオを回しながら追ってくるtellを、「ギリギリだよ!」と急かす。

ほんの10秒足らず。砂丘の向こう側に沈んでいく夕陽は、その美しさに思わず飲んだ息を吐き出す猶予も与えずに、茜色の残照を空に映して消えていった。有史以前より、人間がどれほど見事な建造物を創り出そうとも、壮大悠久なる大自然の放つ奇跡的な一瞬の輝きには叶わない。水平線に沈む夕陽然り、満点の星空を駆ける流星然り、圧倒的感動は、実はごく身近にあったりする。
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残念ながら、風紋や砂簾を見ることはできず、砂上に残るのは観光客の足跡ばかりだったが、さらさらの砂に足を取られながらも丘を登り、暮れなずむ空と、うっすらと紅い日本海を眼下に望む景色は、とても美しくて。いい一日の締め括りになった。
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車に乗り込む頃には、すっかり日も落ちていた。本当は幾つかの目的地のうち最西端に位置する場所で宿を探そうとしていたのだが、思うところあって山陰道で松江まで。できれば風情ある温泉旅館にでも泊まりたいところだが、安宿を見つける体力も気力もなく、比較的あっさり見つかった松江駅前のビジネスホテルへ。夕食も朝食もついて二人一泊9000円は安い。ま、それなりの夕食でしたけど。
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明日は5時半に起きて、松江の市街散策と、松江城を見学に行く予定。
満月の煌々と明るい夜に
いよいよ明日、「行き当たりばっ旅2008~山陰篇」に出発。

明朝0650羽田発の飛行機に乗るので、先日結婚三周年を迎えた二人のためにスパークリングワインを持参して、今夜は相方tellくん宅に前泊。夕飯はゴージャスに牛と豚でお鍋。そして納豆とニラとジャガイモのチヂミ。超美味。毎度ご馳走になりっぱなしだなぁ。

ann姫のお相手をして、その愛らしさにすっかり癒される。親の立場だとそればっかりじゃいけないんだろうけど、本当、優しい気持ちになれるなぁ。それにしても、子供の成長の早さには驚くばかり。もうちゃんと歩けるし、こちらの発する言葉や要求もほぼ理解している。ann姫をデートに連れ出せる日もそう遠くないぞ。

明日は5時前に出発。遅くとも4時半には起床。そろそろ寝た方がよさそうだ。

ということで、いってきます!
Thank U for inviting
友人Uが主宰する「u-you.company」の第7回公演、『愛の四部作~笑ってはいけない。これも真剣な愛の形』を、池袋の小劇場「GEKIBA」で観てきた。「ばっ旅」直前で、身体的にも経済的にも、今回は断るつもりでUに連絡を入れたのだが、招待するので是非にと誘われて。タイトルから、若干不安を抱いて劇場に入り、導入部で嫌な予感的中の様相…だったのだが。

タイトル通り、「愛」をテーマにしたオムニバス4作品。前3作は勘違い、思い違いから始まる男女二人、または男二人の珍騒動。テンポよく、軽快な台詞の応酬が笑いを誘う。誤解が原因で互いのベクトルが反発、もしくはいたちごっこを繰り返す。コメディの王道。お笑い芸人ではなく、役者だからこそという面目躍如たる演じっぷりで、客席からは終始笑いが絶えず。

ラストの4作目は、一変してシリアスもの。愛情よりも友情について、恐らく実話をベースに描かれたメッセージ性の強い作品。非現実的な設定だからこそ、丁寧でリアルな台詞が要求される。作者自身が、相当悩み苦しんで、乗り越える努力をしたからこそ生まれた、心にズシリと重い言葉たち。不覚にも泣きそうになった。

言ってしまえば付き合い芝居で、それも一旦は断った舞台だったが、「ryuuには是非見てもらいたいから」と強く誘ってもらってよかった。ありがとう。チケット代、今度払うからね。

帰りに友人と待ち合わせ、年末年始帰省の打ち合わせ。昨年は18切符で一日かけて帰ったが、今年は夜行バスになりそう。5分で済むはずの内容が、脱線しまくりで1時間もかかり、「ばっ旅」の準備は何もできていないのに、帰宅したのは24時。それから車で出かけて諸々用事を済ませ、再度帰宅したのは午前3時。スーツケースの中には、まだ何も入っていない。
いよいよ今週末は「行き当たりばっ旅2008」。今年の目的地は…
2001年から始めて、今年で8年目になるtellと行く「行き当たりばっ旅」が、いよいよ今週末に近づいてきた。エアチケットの関係で、金曜早朝羽田出発の、日曜午前帰京予定。実質2泊2日。

2001年「北海道」襟裳岬~日高の馬産地巡り

2002年「山梨」原村で知人が経営するペンションへ

2003年「富士山」三十路突入記念

2004年「新潟」中越地震直後の新潟~新潟競馬場

2005年「屋久島」屋久杉~海ガメの産卵~もののけの森

2006年「四国」実家を基点に四国一周

2007年「宮城」蔵王~仙台~松島

そして2008年の今年は、「山陰」。多分「ばっ旅」じゃなきゃ来ないんじゃないかっていうマイナーな地(失礼か)。主な目的地は、天橋立、鳥取砂丘、玉造温泉、そして出雲大社。その他にも余裕があれば、足立美術館や城崎温泉、日御碕、松江界隈も散策したいし、大山も近くまで行ければいい。

図らずも、今は紅葉の時期。大山や足立美術館の庭園は見事に色づいていることだろう。天候は金曜土曜まで晴れ、もしくは曇り。日曜から雨模様。雨男と一緒だが、肝心なところで降らせた例はない。防寒対策だけは、しっかりしていかなきゃ。

日本海沿いを東奔西走すべく、レンタカーの手配は済んだけれど、今回も宿の予約は一切なし。紅葉の時期だけに、適当な旅館はどこもいっぱいかもしれない。ま、いざとなったらスーパー銭湯的なところで雑魚寝でもいいし、最悪車で一夜明かす可能性も。いつものパターンなら、素敵な出逢いが最高の場所に導いてくれるはずだけど。

齢を重ね、tellは家庭を持って子供までできた。それでもこの「ばっ旅」だけはマストの予定として、ちゃんとスケジュールを空けてくれるのが嬉しい。そしてそれに理解を示してくれるパートナーのSさんにも感謝。前夜はお世話になります。翌朝早いから、夕飯後はannちゃんと同じくらいの時間には就寝しなきゃ。

楽しみだなぁ。今年はどんなハプニングが待っているんだろう。
プリンス&プリンセス
休日なのに珍しく昼まで爆睡。昨日は朝4時から動いていたんだし、当たり前か。夕方までに、回らない頭で効率悪く家事などを済ませ、久しぶりにジムへ。日本シリーズを見ながらせっせと走る。

ミッシェル・オスロ監督の『プリンス&プリンセス』という影絵映画を鑑賞。シュールでハートウォーミングな6編のおとぎ話。レビューの高評価に違わぬ、非常に美しい作品。影絵なのに、人物の表情はとても豊かで、ぬくもりさえ感じる。大人でも充分に楽しめる質の高い作品で、童話ならではの耳がチクリと痛い教訓も含まれている。「魔女」が白眉。「Office Green Planet」の面々は課題として見ておくように(笑)代表作である『キリクと魔女』もチェックしてみたい。
容疑者Xの献身
2時過ぎ就寝で4時起床。まだ暗いうちから車で出かけ、諸々用事を済ませて、松屋の朝定。そしてそのまま職場へ。折角車で来たのだからと、帰りにいろいろ寄り道しようと思っていたのに、流石に土曜の夜は道が混んでおり、あれもこれも断念。
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映画『容疑者Xの献身』をレイトショーで。ドラマで一躍有名になった東野圭吾のガリレオシリーズ。原作を読んでいる人間は不安を、ドラマのファンだった人間は期待を抱いて観るのであろう作品だが、結果としては双方を裏切っている。福山雅治の活躍が楽しみでという人には物足りなかったかもしれないが、物語としては、原作に一歩もヒケを取らない素晴らしい作品。軽妙な謎解きより、深遠な人間ドラマを丁寧に描いた福田靖氏の脚本と、堤真一の迫真の演技に脱帽。特にクライマックスの石神の悲痛な叫びには涙が止まらない。
「愛」という科学では説明のつかない不確かなものを認めようとしない主人公と、「愛」を知ったからこそ、生きる喜びを得た石神。容疑者Xの「愛」ではなく、「献身」としたところが、心憎いと改めて思う。原作が好きで、映画はどうよって思っている人にも是非見てもらいたい秀作。

そして映画といえば…。昨秋、『愛のモルヒネ』の試写会で知り合った林田賢太監督急逝の訃報。「ユーロスペース」満席で封切りしたばかりの『ブリュレ』が、メジャーデビュー作にして遺作になってしまった。打ち上げの席で、お互いの好きな映画の話で盛り上がった。いつか一緒にやりましょうって話もした。これからって時に、どうして…。ご冥福を心よりお祈り申しあげます。
購入を検討している某商品の比較検討のために、その方面に知識豊富な漫画家志望の友人と目黒で落ち合う。まずは腹拵えということで、ずっと気になっていたとんかつ屋「とんき」へ。だだっ広いカウンターを囲んで満席の店内。さらに20人近く待ってる客がいたが、回転は速そうだったので待つことに。待っている間に、持参してくれた比較対象商品の説明を受け、試用もさせてもらう。なんとなくこっちだろうなぁと目星をつけた頃に、注文したヒレカツが運ばれてきた。いやぁ、美味かった。素朴で上品で、どことなく懐かしい味。パリッと揚げられた衣まで旨い。キャベツも甘くて最高。店員さんも江戸の職人って感じで、接客が心地よい。
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目黒通り沿いのイングリッシュパブで1杯飲んだ帰り道、大鳥神社で「酉の市」が開かれていた。今日は一の酉か。縁起熊手の露店が立ち並び、売れるたびに威勢のいい締めの声があがる。値引いた額を祝儀としてもらったとき、ってわけじゃなさそうだったけど、非常に風情があって楽しい。
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渋谷に向かうバスを待つ間、「頑固蛸」で買ったたこ焼きを食べる。これまた美味。
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友人と別れ、バスに揺られながら、つくづく人は自分を映す鏡だなと思う。相手の言動や思考に、そして自分の言った言葉に自省しきり。そのときは気付かなくても、自分の過去の過ちや未熟さを、後になって気付かされる。気付けるようになっただけ、少しは成長しているのだろうけど、葛藤、そして反省の日々であることに変わりはない。人に優しく、自分に厳しく。単純だけど、非常に難しい。
昭和島ウォーカー
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またまた友人に招待してもらって、先日初めて来たばかりのグローブ座で再度観劇。今日は「ヨーロッパ企画」上田誠氏作・演出、V6のイノッチ主演の『昭和島ウォーカー』。「ヨーロッパ企画」といえば、映画『サマータイムマシン・ブルース』の原作戯曲が有名。映画がかなり面白かったので、他の作品は未見だが期待はデカい。客席への入場扉から見えたセットも豪華で、楽しみはさらに募る。

封切り直後なので詳細は控えるが、どうして招待とか出しちゃったんだろうってくらいに面白かった。緻密さ斬新さではなく、台詞と構成、そして役者が素晴らしい。終わってすぐに「楽しかったね」と言いたくなる芝居。決して義務的ではなく、いつまでも拍手を送りたくなる芝居。いつか作れるだろうか、そんな芝居。
『Vody-act Festival』@ZAIM
すっかり夜更かしの癖がついてしまって、脱稿後も睡眠不足の日々。なのに休日の今日も予定があって朝から起床。昼過ぎに出かける可能性も加味して、朝から家の用事を諸々こなす。が、襲来してきた強力な睡魔に打ち勝てず、気がつけば昼過ぎ。もうすぐ競馬の天皇賞も始まるし、ということで予定は夕方からに切り替え。

その天皇賞。64年ぶりにダービーを制した女傑ウォッカと、歴史的名牝ダイワスカーレットの5度目の直接対決は、競馬史に残る世紀の名勝負となった。1分57秒2は、従来の記録を0秒8も短縮する脅威のレコードタイム。歴戦の古馬を蹴散らして、ハナ差の接戦を制したのは、名手武豊鞍上のウォッカ。写真判定に15分も要した2頭の鼻面は、たった2センチの僅差。タッチの差だっただけに、水泳でいう最後の一かきが勝負の分かれ目になった。腕が収縮している安藤勝己と、伸びきったところがゴール地点の武豊。まさに武が天才と呼ばれる所以だろう。
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とはいえ、際立った強さを誇示して見せたのは、安勝のダイワスカーレットの方。故障による7ヶ月という長期休み明けなのに、始めと最後の2ハロン以外を全て11秒台のハイラップで走り、新旧ダービー馬の猛追を受けたゴール前でもう一伸び。順調なら圧勝もあったかもしれない。
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全馬が重賞勝ち馬、G1馬が7頭もいた豪華な面子。9着までがレコードを更新、11着までレコードタイ記録という、本当に厳しいレースだった。古馬代表格のメイショウサムソンの回避がなければ、どんなレースになったのだろう。ダイワの次走は有馬ということで、中山では敵なしのグランプリ馬マツリダゴッホも参戦してさらに面白いレースになるだろう。夢の1000万馬券も出たことだし、今年の秋競馬は最高潮に盛り上がっている。

興奮冷めやらぬまま、先日下見に行った横浜「ZAIM」へ。今日明日の2日間、黒田百合さんが講師として身を置く四谷のダンススタジオ、「Studio Dansage」主催のイベント『Vody-act FESTIVAL』が行われている。昼過ぎから何組もの参加アーティストがパフォーマンスを披露しており、ダンスに限らず、映像や音楽など、まるでどこぞの文化祭に訪れたような楽しい雰囲気。お目当てはもちろん黒田百合率いる「KUROYURI project」のパフォーマンス。ひょんなきっかけから出逢った坂本奈緒さんというデザイナーとのコラボレーションで、彼女が描いた横浜の風景をバックに、いつものKUROYURIとは一風変わった、ポップでコミカルな世界を表現。朗らかな気持ちになる、休日の午後にピッタリな作品。『helena』のような独特で深遠な世界に浸るのも好きだけど、何も考えず自分なりの感性で楽しみながら鑑賞できる今回のような作品も良い。実際、周りの評判も相当高かったようだし、大衆受けしやすいという意味でも、戦略的にこの線で売り込むのも悪くないんじゃないだろうか。
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「Studio Dansage」主宰の杏奈さんのパフォーマンスも素晴らしかった。「タチアガル」という普段日常で当たり前な行為が、無秩序に暴れまわる、統制の取れない身体バランスの元ではいかに大変なことかを、彼女ならではの喜劇的センスで見事に表現。杏奈さんの強靭かつ柔軟な相反する圧倒的身体能力による動きは、まさに芸術的領域。それを笑いの渦の中でさらりとやってのける。素晴らしい。

イベント終了後、少し撤収を手伝って、近くの中華料理屋「揚州商人」での打ち上げに参加。KUROYURI projectの新しいメンバーと、昔ながらのサポートメンバー。付き合っている対象を「彼氏」とか「彼」ではなく「恋人」と呼ぶ女性の、愛すべきキャラクターに一同大爆笑しながらの楽しい夜でした。
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