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天地明察
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吉川英治文学新人賞と、2010年の本屋大賞1位を受賞した冲方丁の『天地明察』を読了。
四代家綱の治世、日本独自の暦を作るために立ちあがった、碁打ちにして数学者である渋川春海。二十年にわたり挫折と奮起を繰り返す彼の人生。その成長ぶりが、熱く、されど瑞々しく、しかも重厚に描かれている。
小説を読んでいて透明感を感じることは稀だが、それは一重に主人公である春海の純粋なキャラクター故であろう。彼の直向きな努力と情熱に、何度も魂が揺さぶられ、涙が溢れそうになる。数学者関孝和や、後妻えんとの遣り取りには実際何度泣かされたことか。
一度挫折を味わい、それでも歯を食い縛って再起を図ろうと頑張っている今だからこそ、この作品により共感を強くしたのかもしれない。
04年に始まった本屋大賞は今年で7回目。大賞を受賞した本は全て読んでおり、どれも素晴らしい作品であることに違いはないが、これぞまさに最高傑作。
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もう一つのシアター!
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先日東京で「Theatre劇団子」の通し稽古を見せてもらった後、役者のAくんと飲みながら聞いた話。なんと次回公演は紀伊国屋で、「Theatre劇団子」がモデルになった有川浩の小説『シアター!』を舞台化するのだという。小説のモデルになった劇団が、自らその劇団を演じるというのは、まさに恐らく演劇史上初の試み。内容は外伝的な感じで、原作とは全く異なるものになるらしいが、登場人物や世界観はもちろんそのまま引き継がれるだろうし、著者監修の下、この作品を作演の石山さんはじめ、役者たちがどう料理するか、非常に興味深い。

その楽しみを倍加するためにも、早速原作本を購入し、一晩で一気に読んだ。関わってきた演劇界、しかもモデルになっている劇団をよく知っているだけに、人物へのイメージや感情移入がとてもリアルにできて、非常に読みやすかった。作品の台詞やテンポも軽妙で、物語にぐいぐい引き込まれる。来春には続編も発売されるらしいが、その狭間に舞台化される「もう一つのシアター!」は本当に楽しみだ。こんな作品に、ほんの少しでも係ることができたら素敵だろうな。上京のタイミングはまだハッキリしないが、少しでもお手伝いできることがあればと思う。
楚々として咲く花
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庭にササユリが咲いた。
中部以西に自生する日本原種の花で、栽培は難しいと聞く。
独特の高貴な香りと、花に斑点がないのが特徴。
俯き加減に楚々として咲く姿が、非常に美しい。
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白取 春彦の『超訳 ニーチェの言葉』を読んだ。
現代人向けに分かりやすく、自己啓発本の類として超訳されたニーチェの言葉。
著書をほぼ読破し、ニーチェに心酔している母からすれば、物足りないどころか、落胆してしまう内容だったらしいが、リビングに全集がズラリ並んでいるにもかかわらず未読な自分的には、それなりに心に引っかかる言葉はいくつかあったし、しっかり書き留めておいたのでした。
時に共鳴し、時に相反する真実を表す言葉。受け留め方は自分次第。
百年の孤独
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薦められて、ノーベル文学賞を受賞したガルシア・マルケスの『百年の孤独』を読んだ。マコンドという架空の村を舞台に、ブエンディア一族の百年を描いた物語。これほどまでに情景・心理描写に優れた、リアリティー溢れるファンタジーも珍しい。とはいえ、技巧的で分かりやすい小説を読みなれていると、矛盾に満ちた圧倒的かつ衝撃的なエピソードの連なりには多少抵抗があり、序盤は読み進めていくのが非常に辛かった。就寝前の、大人のお伽噺として読み聞かせてもらうには最適な物語。因みに、昨日はガルシア・マルケスの誕生日だったらしい。
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誘われて、市民会館で行われた「森田康二ジャズダンススタジオ」の公演を観てきた。開場時間を少し過ぎて到着すると、入口から長蛇の列。地方の、しかも個人のダンススクールの一公演とは思えない盛況ぶり。580のキャパがある中ホールに、立ち見まで出ていた。内容としては、中には劇団四季に入団が決まった逸材もいたが、公演というより発表会的。でもテンポや構成の良さで、意外と楽しめた。
のぼうの城
午後、高校時代の友人が家まで訪ねて来てくれた。昨日の記事でも紹介した近所の喫茶店で、互いの近況やら、昔話などに花を咲かせる。彼も来月にはパパになる予定。子が授かるまでの、今となっては滑稽な苦労話など聞いていただけに、一カ月後無事に、元気な赤子が産まれることを心から願う。
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和田竜の『のぼうの城』を一気に読了。史実と相違する点が指摘されたり、歴史小説としては軽過ぎるという批判もあるようだが、ドラマとしては非常によくできている。と思ったら、元来脚本家で名をあげた人らしい。寄せ手側はともかくとして、城を守る人々(士農共々)のキャラがとても魅力的に描かれている。主人公がこれほど前面に出てこない作品も初めて。描き足りないと言えなくもないが、それも作者の意図なのかも。
1Q84
中国から帰国した翌日は母と二人で高熱を出す。二人でいるのに相手の看病ができないもどかしさを感じながらも、ろくに立ちあがることもできないのだから仕方がない。姉が買ってきたゼリーやヨーグルトだけ食べてひたすら寝た。
当たり前だが治るスピードには差があり、少し良くなったと思って溜まっていた家事やら相手の看病をした方が、またヒドくなって寝込むという悪循環。それを繰り返しながらも、少しずつ快方に向かってきているような気がしないでもない。

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今更ながら、村上春樹『1Q84』読了。
今までの春樹ワールドから少し離れた、能動的意志的に不可抗力的な時の流れに敢えて立ち向かう青豆という登場人物が、女性として非常に魅力的に描かれている。
物語としてはここで終わっても充分楽しめるが、重いテーマを掲げた責任を取るためには来夏発売予定の続編Book3が必須。楽しみに待とう。
告白
昨夜から母が体調を崩し、朝起きたときには自分も身体が重く咳が出る。
関空で元を円に戻し、昼食を食べて搭乗時間を待つ間もどんどん悪化していくのが分かる。でもそれでも家に帰るまではと気を張っていたが、松山空港から自宅へ戻るまでのタクシー車内では咳が止まらなくなった。

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旅中に2009年の本屋大賞を受賞した湊かなえの話題作『告白』を読了。
各章登場人物各々の視点から延々語られる文体は新鮮で、陰鬱ながらもその暗い感情には引きつけられるものがあり、最後まで一気に読めた。が、読後感は最悪。
プロフィールを見ると、著者は脚本でも過去に受賞歴があり、こういう作品を描くのは発想の転換次第で比較的容易だったのではと納得。非常にドラマ的で、映像化も近いのでは。
永遠の仔
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試験勉強中、唯一の読書時間がバスタイム。
だから随分時間はかかったが、どうやら高校の先輩であるらしい、天童荒太『永遠の仔』をようやく読了。
ドラマ化もされたし、内容については割愛するが、随所にシンクロニシティや、今これを読むことへの意味を感じた本。

そういえば、昨年父が最後に登ったのは「皿が嶺」だったが、その前に登ったのが、この作品の舞台にもなった「石鎚山」。父が登った10月に、今年挑戦してみるのもいいかもしれない。もちろん、あの絶壁を登る鎖場から。
愛情はふる星のごとく
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ゾルゲ事件に連座し、その歴史的諜報活動の首謀者として極刑に処された尾崎秀実が、獄中から妻と娘に宛てた120通の精選された書簡集『愛情はふる星のごとく』を読了。共産主義者としての活動云々については、本木雅弘主演の映画『スパイ・ゾルゲ』を再度見直すことにして、書簡より窺える尾崎の強い信念と透徹した人生観、何より夫して、父として獄中を過ごした晩年の、妻子への愛情の深さに胸打たれた。世界を変えようなどとは思わないけど、せめて自分の中で終生貫き通せる理想の生き様のようなものは、男として死ぬ為に必要だろうと強く思った。
アンダーカレント
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tellのブログを読んで興味を持った豊田徹也の漫画『アンダーカレント』、大手書店に問い合わせたところ、どこにも在庫がないので、Amazonで購入して読んだ。
そのまんま映画にしたくなるような作品。人間の心の奥底に潜む闇や澱=底流を、静かに、丁寧に描き上げている。底流にある思想や感情は、友人であろうが家族であろうが、他人である以上理解できるはずもない。自分自身でさえ、分からないのだから。どうせ理解し合えないなら一人孤独にとも思うのだけど、人は人と関わらずにはいられないし、そうすれば必然的に影響を与え合ってしまう。川の流れにたゆたうような結末の余韻に、しばしぼんやりと人生を考える。再読したくなる良書。

今日は75回目の母の誕生日。今年もまたろくに何もしてあげられないけど、木曜からの帰省中にできることがあれば何だって。おめでとう。ずっと元気でいてね。
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Author:ryuu
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