The Perfect Storm

Go with the flow...

火の粉

明日のカンファレンスの準備で少し遅くまで働いて、新宿ルミネの「WIRED CAFE」へ。最近のカフェ飯って本当美味しくなった。ヴォリュームもあるし、ダイエッターな現状では充分過ぎるほど。帰宅後はなんだかんだなんだかんだで結局徹夜モード。

ずっと前に買ったまま読む機会を逸していた雫井脩介『火の粉』読了。好意で侵食してくる隣人の狂気、怖いっていうより痛い。テンポ良くてすいすい読めるのだけど、でも何か物足りない。『犯人に告ぐ』を観たときもそんな感想を抱いたが、あれは映画だったからってわけじゃなかったのか。

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ループ

世紀末の話題を攫った『リング』、『らせん』に続く完結篇、鈴木光司の『ループ』を読了。前作までとは一線を画しながらも、荒唐無稽な設定はさらに飛躍。ともすると強引、不可解、非現実的と酷評されそうな物語だが、構想は壮大でも説得力があり、何より人間ドラマとして秀抜。
単行本で発売されたときに一度読んでいるのだが、そのときの衝撃がずっと心に引っかかっていた。再読する機会を先延ばしにして今日に至ったのだが、10年経った今読んでも色褪せない面白さ。先日読了したばかりの福岡伸一著『生物と無生物のあいだ』で得た知識が読解力を手助けしてくれたし、最近よく聴いている坂本真綾の同タイトル曲とのシンクロニシティも気になるところ。
この物語を思い出すたび、空を見上げてしまう。「まさか」と思いながらも「強ち…」とその可能性に鼓動が早まるのを感じたり。仮想と現実の区別を明確に認識することは、実は難しいことなのかもしれない。が、曖昧だからこそ世界も人生も面白いのだと思う。

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生物と無生物のあいだ

福岡伸一『生物と無生物のあいだ』を読了。「生命とは何か」といういまだ明解な答えの出ない問いに、分子生物学者として、一人の人間として挑む読み応えのある作品。
高校で選択した生物は、授業も面白く、模試やセンターで点を稼いだ得意科目だった。基礎は記憶の片隅に残っていたので、DNAの二十螺旋構造にはじまる分子レベルの話もスムーズに理解できた。秩序を保つために創即壊、壊即創が繰り返し行われる細胞の「動的な平衡」。そして人間の想像を遥かに超えた復元力を持つ遺伝子と、神秘的な生命現象。
エピローグに記された筆者の原体験は、幼い頃、田舎で育った男の子なら誰しもが経験したであろう、大人になった今でもじわりと胸が痛む出来事。それが彼の生物学者としてのルーツであり、壮大なテーマへの出発点だった。
それにしても、生物学者にしては文章が上手すぎる。美しく詩的で、喩えも秀逸。脱帽。

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B型自分の説明書

帰りの電車で、話題のベストセラーJamis Jamis『B型自分の説明書』を読んだ。以前は偏見もあったし苦手だったB型だけど、あるきっかけからとても好ましい性格に思えるようになった。この本を読んで、さらに高感度アップ。でもまず自分に余裕がないと。
血液型が相手を判断する一つの要素になるということに関しては賛否両論あるだろうけど、コミュニケーションのとっかかりとして適していると思うし(相手によるが)、そういうの抜きにしても純粋に楽しめる本だと思う。

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カシオペアの丘で

重松清『カシオペアの丘で』を読了。執筆中の本の参考になるだろうとtellが薦めてくれた本で、先日仕事のデザイン打ちをしたときに借りて帰った。
巧い。本当に巧い。人物相関図も展開も伏線の張り方も見事。読み手の泣けるツボを完璧に掴んでいて、「はい、どうぞ」とばかりに泣かされる。
登場人物中の一人に纏わる物語は、確かに非常に参考になったし、時期も時期だったので感情移入もし易く、何度も何度も涙腺が決壊した。今だからかもしれないけど、『流星ワゴン』より好きかも(でもナンバーワンはやっぱり『卒業』)。
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時期が時期というのは、執筆中の作品とテーマがリンクするということだけじゃなくて、今日がKさんの一周忌にあたるから。Kさんは今の職場で出会い、一番お世話になった東京の父親のような存在だった人。実際、亡くなる前に病床から電話をかけてきて、「今日は少し体調がいいから喋るぞ。お前を自分の息子だと思って、今から説教をする」と、それこそ本当の親父に言われるような厳しく、それでも愛情に満ちたあたたかい言葉をかけてもらった。心優しき悪戯坊主。そんなイメージがぴったりな、頭がよくて、おおらかで面倒見のいい人だった。あれから1年。彼も星になったのだろうか。「仕方ないやつだ」と今でも見守ってくれているだろうか。

一周忌の法要が終わって少し落ち着くだろう来週にでも、彼のお宅に焼香に行こうと思う。まさか本人の前でそう呼んでいたわけじゃない思うけど、彼の愛した「えりたん」にも挨拶がしたい。

死を悼むことと過去を懐かしむこと。追悼と懐古は似て異なる。立ち止まってただ振り返るのではなく、乗り越えて前に進まなくては。
執筆中の戯曲が書きあがったら、彼の墓前に捧げよう。賞賛の言葉ももらえないし、引導を渡されることもなくなってしまったけど、その日、星の輝く夜空が広がっていてくれたらと願う。

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太郎に訊け

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岡本太郎の『太郎に訊け! 3』を読了。
先日出会った「死即生 生即死」という言葉が、あとがきに記されている。
内容は、二十歳前後の若者たちが心に抱く悩みに、岡本太郎が真っ向から答える人生相談。彼の一貫した攻めの姿勢、逆転の発想など面白く読んだ。が、彼のように強く生きられる人間の方が圧倒的少数派であり、弱冠二十歳程度の今の若者にどれほど響くかは疑問。
いくら言葉を尽くしても、結局は本人次第。言葉なんて本来無責任なものだし、彼の明快かつパワフルな回答に感動してる暇があったら、身体を動かし、自らぶつかっていけってことだな。
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星の王子さま

ミュージカルに感動して、早速テグジュペリの『星の王子さま』を読み返す。舞台を思い返しつつ読みながら、いかに原作に忠実な作品だったかを改めて認識し、そのテイストを決して崩すことなく、ミュージカルとして新味を出すことに成功した製作者側の努力に、胸のうちで賞賛の拍手を。
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作中に散りばめられたいくつもの素晴らしいフレーズ。キツネの「ほんとうに大切なものは、目には見えないんだよ」という台詞はあまりに有名だが、個人的に一番胸にズキと突き刺さったのは花とのやりとり。さらに、読み終えてからフランス語の原題が「Le Petit Prince」だったことに今更ながら気づく。頭の隅でずっと引っかかっていたことが、ようやく今になって…。そう、「本当に大切なものは、目には見えない」し、大抵そのときには気づけずに、ずっと後になってから思い知らされるものなんだ。苦い後悔とともに。

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a.ma.go.i

珍しくダークな日記を書いた昨日がバレンタインデーだったなんて、そんなのカンケーねぇ(ってもう古い気がするのは気のせいか)。それにしてもやっともらったのが義理チョコ1個ってどうよ。やっぱ早いとこ結婚して、嫁さんとかわいい娘から大本命を最低(?)2個は確保したい。

今夜も一駅手前で降りて、軽く食事を済ませてからファミレスへ。シーンを整理しながら少しずつ前へ進む。途中から友人もブレストに参加して、先日tellと行き着いた物語の結末について話を聞いてもらう。新たな枷が後半の鍵を握るというのは予見通り。いや、それ以上の衝撃。少しでも設定に矛盾をなくすため、人物に深みを持たせるために結局この日も朝まで。うーん、体力のマックスポイントが少しずつ減っている気がする。
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松尾由美の『雨恋』読了。設定は面白いのだが、いかにも女性の、それも少し年配の作家が書いたという作風で、主人公の青年像に違和感を覚える。タイトル「雨恋」に「雨乞(い)」がかかっているのは素敵。自分なんかは、夜中書いていると「甘乞」したくなりますけどね。

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漆の実のみのる国

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藤沢周平の遺作『漆の実のみのる国』上下巻をやっと読了。相当に梃子摺った。剣の達人が出てくるわけでもなく、夫婦の情愛を描くでもなく、米沢藩再生の立役者となった上杉鷹山の苦労を最後まで切々と。物語に激しい起伏はなく、ぐぐぐと魅きつけられるような場面もないけれど、読後に何か諭されたような神妙な気分になった。努力も誠意も報われず、憧れた大きな夢さえも、偏に風の前の塵に同じ。今読むべき書ではなかったな。。
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雑誌

朝からバタバタと忙しく、ガッツリ残業。よく頑張ったのでご褒美にお寿司。久しぶりに109の「寿司常」へ。さほど高くないのに、ウニもたっぷりで大満足。そしてここに来て何よりの楽しみは、デザートの「酒粕プリン」。寿司じゃねぇのかよっという突っ込みもありそうだが、これがもう衝撃的な美味しさだったのだ。甘味好きで知られる自分の三指に入る絶品。なのに、なのに、今ではもう提供していないことが発覚。隠れメニューだったしと、直接板前さんに確認してもらうも答えは同じ。あぁ、かなりショック。

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帰りに渋谷TSUTAYAで雑誌を数冊購入。
「Number」は競馬特集。時期的にもウォッカとメイショウサムソンの凱旋紋賞を特集したかったであろうことは容易に想像がつく。今更ながらのサイレンススズカの記事に、やっぱり目頭が熱くなる。
「ドラマ」はほぼ毎月購入。コンクールの情報や、最近放送されたドラマのシナリオなどが掲載されている。
「ダ・ヴィンチ」は井上雄彦の『リアル』を特集していたので。『SLAM DUNK』で1億部を達成し、『バガボンド』でも広い層から厚い支持を受け続けている彼が、ヒロイックなものではなく、日常の中から、暗闇の底から放つ「リアル」な輝きを描く。彼の作画への拘り、トップランナーとしての責任感、漫画に込める願いなどが熱く語られている。月末に新刊が出るらしいので、『リアル』をもう一度読み直すことにした。
「男の隠れ家」は落語特集。生の落語を聞いたのは、谷中の「円朝まつり」と、今年6月の「米朝一門会」くらいなのだが、この雑誌を読んで落語の世界の奥深さを垣間見、次回からは違う楽しみ方もできそうで、近いうちに新宿末広亭か、上野の鈴本演芸場に足を運んでみようかなと思ったのでした。
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